ダイバーシティ&インクルージョン Diversity & Inclusion

ダイバーシティ&インクルージョンの考え方

人財に対する取り組みにおいて、マンダムグループではこの「ダイバーシティ&インクルージョン」を特に重要な取り組み観点として位置付けています。
これは、マンダムグループの目指す「社会へのお役立ち」の実現に向けて、「多彩な個性と強み(専門性)を持つ人財」の活躍が必要不可欠であると考えているためです。

マンダムグループでは、このダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを、「DEIB(Diversity, Equity, Inclusion and Belonging)」の観点から推進しています。 これらの観点に基づいて、マンダムグループの多彩な個性と強みを持つ人財(Diversity)が、公平・公正であり(Equity)、かつ各人の個性やちがいを尊重し 相互信頼のある環境を通じて(Inclusion)、社員一人ひとりがやりがいをもってイキイキと楽しく働くことができる状態(Belonging)を目指します。

ダイバーシティ(人財の多様性)の考え方

マンダムグループでは、社会へのお役立ちを継続的に実現するためには「イノベーション」が重要であり、イノベーションを生み出すには「多彩な個性と強みを持つ人財」が必要不可欠であると考えています。 そのためマンダムグループでは、ダイバーシティ推進の目的を「イノベーションの創出」と位置付けており、この視点に基づき、多彩な個性と強みを持つ人財の獲得と育成を目指します。

ダイバーシティ推進の2観点

人財の多様性について、マンダムグループでは「組織内ダイバーシティ」と「個人内ダイバーシティ」の2つの観点から取り組みを推進しています。
「組織内ダイバーシティ」の観点では、マンダムグループの目指す多様なイノベーションの創出に寄与しやすい「認知的ダイバーシティ」の観点を主軸として、 多彩な経験や価値観を持つ人財の獲得・育成を目指します。
「個人内ダイバーシティ」の観点では、組織内における人財の多様性だけではなく、社員一人ひとりが様々な経験や知識を増やしていくことで、 多彩な価値観やものの見方を通じて更なるイノベーション創出に寄与できる状態を目指します。

組織内ダイバーシティ イノベーションの創出に寄与しやすい価値観・経験といった「認知的ダイバーシティ」の観点を主軸に、人財の獲得・育成を推進する
個人内ダイバーシティ 社員一人ひとりが様々な経験や知識を増やしていくことで、自身の多彩な価値観やものの見方・捉え方を養う

今後獲得・育成したい人財4要素

マンダムグループでは今後のグループのイノベーション創出に向けて、特に次の4つのいずれかの要素を持つ人財の獲得・育成を目指し、取り組みを推進していきます。

文化的背景 今後のグループ経営の推進に向けて、多彩な異なる文化的背景を持ち、異なる発想や考え方ができる人財を育成・獲得する
職歴(他業界・他社経験、職種) 従来の発想や手法にとらわれない、他業界や他社等からの新たな視点で発想ができる人財を育成・獲得する
性に基づく多彩な価値観を持つすべての生活者へのお役立ち実現に向け、性の観点における人財の多様性を目指す
年代 各年代への的確なお役立ちを実現するため、ブランドターゲットに近い行動文化や価値観を持つ同年代の人財を育成・獲得する

「性の多様性」及び「年代の多様性」に関しては「統計学的多様性」の一要素ですが、
マンダムグループでは事業特性上の理由から、マンダムグループのイノベーションの創出に寄与できる人財の要素であると考えています。

ダイバーシティ&インクルージョンの主な取り組み

「文化的背景」の多様性

海外グループ人財の活躍機会の拡充

マンダムグループがグローバル全体でお役立ちを拡大していくためには、展開国ごとに異なる社会背景を的確に理解し、 それらに柔軟に対応しながら各社のビジネスを牽引できる経営人財の活躍が必要不可欠であると考えています。 そのためマンダムグループでは、特にグループ各社の経営人財の多様化に対する取り組みを推進していきます。

例として、現在マンダムグループでは、従来においてグループ各社の経営ポジションの多くを日本人出向者が占めていたことを踏まえ、
グループ各社の経営ポジションを担えるローカル人財を育成していくための環境整備に取り組んでいきます。

今後の想定取り組み

  • ・上記ポリシーに基づく国際間出向ポリシーの策定と運用
  • ・グループ各社における各経営ポジションのサクセッションプランの作成と運用

海外での事業活動における現地の文化・習慣の理解と尊重

わたしたちは、海外においては、各国地域の歴史・文化や人々の考え方・習慣を尊重した事業活動を目指しています。
国民の約9割がイスラム教を信仰しているインドネシアの連結子会社であるPT Mandom Indonesia Tbkでは、イスラム教を信仰する従業員の習慣を尊重し、敷地内に礼拝所を建設するとともに、礼拝時間にも可能な限り配慮した操業を行っています。
なお、2015年7月10日に発生したインドネシア工場火災事故の被害者とそのご家族やご遺族への対応についても、現地の文化や習慣、信仰される宗教などを尊重した対応を行っています。

「職歴」の多様性

新たな人財獲得と活躍推進

マンダムにおけるキャリア人財の新規採用を強化するとともに、特に意思決定層である管理職ポジションへの任用を強化することで、 マンダムのこれまで培ってきたものに加えて、多彩な経験や観点・知見を取り入れていくことで、更なるイノベーションが創出できる状態を目指していきます。

社内人財の副業促進

マンダムでは、新たに採用する人財だけでなく既存の在籍社員に対しても、マンダム以外の経験や価値観に触れる機会を積極的に提供することで、 社内全体の「多彩な経験」を持つ人財を増やし、個人内ダイバーシティを強化していくことができると考えています。

例えばマンダムでは、社員の社外副業を推進しています。
マンダムでは社外副業制度を2020年より導入しましたが、従来の認可条件が厳しいことも一因となり、社外副業の実施者が少ない傾向にありました。
そのため2024年度より認定要件を緩和し、厚生労働省の定める管理モデルに基づく雇用契約型の社外副業も全面的に解禁しており、 これにより在籍社員の多彩な経験を増やし、個人内ダイバーシティを強化することで、更なるイノベーションの創出を目指します。

「性」の多様性

女性活躍推進

マンダムでは、女性社員がよりイキイキと活躍できる環境を整備するため、「働きがい」と「働きやすさ」両面の向上にむけた取り組みを推進しています。

働きがい向上にむけた取り組み

マンダムでは、今後の更なるイノベーションの創出に向けて、特に意思決定層における人財の多様化を重要な観点の一つとして捉えており、 この考え方に基づき「女性管理職の積極登用」を推進しています。具体的には、2027年度までに女性管理職比率20%以上を目指しています。

この実現に向けて、マンダムでは次のような取り組みを継続して実施していきます。

  • ・単年度毎の女性社員の経営基幹職登用計画の策定と実践
  • ・女性社員向けの各種研修の実施
  • ・管理職層に対する女性活躍に向けた各種教育の拡充

また、女性社員のキャリア開発に関する取り組みとして、マンダムでは「異業種女性キャリアデザインフォーラム」への参加を推進しています。 フォーラムでは、女性社員が活躍するロールモデル紹介を通じた意見交換や、他業種の女性社員と交流を通じて、 女性社員のキャリア意識の向上や、社外における女性社員同士のネットワークづくりを推進しています。

働きやすさ向上にむけた取り組み

女性社員のライフステージの変化に合わせた働きやすい職場環境づくりの一例として、仕事と育児の両立に向けた取り組みを行っています。
特にマンダムでは、女性社員がより安心して育児休業を取得できる環境を作るため、育児休業取得の対象者に向けて、育児休業取得に関する 人事総務部からの積極的なアナウンスや、対象者全員とその上長・人事総務部担当者の3者における面談をもれなく実施しています。

また、大阪本社の女性育児勤務者・経験者を対象としたアンケート結果において、実際に会社内で搾乳を行ったことのある社員は2割程度でしたが、 搾乳スペースの利用意向は4割にものぼりました。この結果を受けてマンダムでは2023年春、本社に「搾乳スペース」を新たに設置いたしました。 この搾乳スペースは、プライバシーが保たれつつも、衛生的で快適に利用できる環境が整備されています。

搾乳スペース
清潔を保つための洗面台も完備

女性の活躍推進と両立支援の行動計画について

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画、および、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画については、 厚生労働省が運営している以下のWEBサイトをご確認ください。

「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」の最高ランク「三つ星認証企業」に認証

マンダムは、2022年6月1日に「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」の最高ランクである三つ星認証を取得しました。

「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証とは、大阪市が「意欲のある女性が活躍し続けられる組織づくり」、「仕事と生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)支援」、「男性の家庭参画」について積極的に推進する企業等を、一定の基準に則り認証し、該当する企業等が社会的に認知されることでその取り組みが広く普及することを目的として行っている認証事業です。

また、女性管理職比率の向上や実力ある女性管理職養成のための取り組み、育児と仕事の両立支援や柔軟な働き方の促進のための取り組みなどが評価され、令和4年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証事業における市長表彰において、大規模企業部門の「優秀賞」を受賞し、大阪市より表彰を受けました。

マンダムは今後も「個と会社のHAPPYの実現を目指して」という考えのもと、全社員が活躍でき、働き甲斐のある職場づくりのために、制度整備や職場風土の醸成に取り組んで参ります。

その他の多様性

特例子会社「株式会社マンダムウィル」について

多様な人財の活用、及び雇用の拡大を目的として2018年8月に「株式会社マンダムウィル(以下マンダムウィル)」を設立し、2018年12月17日に障害者雇用促進法に定める特例子会社の認定を取得しました。
マンダムウィルでは、障がい者や再雇用者が無理なく長期的に且つ意欲的に就労ができるように、多様な能力や特性に合わせて業務を振り分けたり、通院などを考慮して時間単位での年休取得を可能にするなど、多様性に合わせて環境や制度を整備しています。また仕事を通じて自己成長ができるよう人財育成にも取り組んでいます。
マンダムグループは、多様性を受け入れ、個々の能力を最大限に発揮し、企業と社員が共に成長できるように、「ダイバーシティ&インクルージョン」を推進しています。今後も、全社員が「人財」となり、働きがいを得て活躍できる会社の実現に向けて人財育成や環境・制度の整備に取り組んでまいります。

障がい者など多様な人財が活躍できる環境づくり

福崎工場に設置した多目的(多機能)トイレ
わたしたちは、「ダイバーシティ&インクルージョン」を目指した組織体制づくりの一つとして、障がい者の雇用促進と活躍推進にむけた職場の環境づくりを進めています。
本社ビルにおいては、障がい者用トイレを1階に設置しているほか、障がい者用駐車スペースの確保、オフィス内での車いすなどで通行可能な通路の確保などバリアフリーへの取り組みや配慮を行っています。
また、福崎工場では、エントランスや2014年に増改築した生産棟などにてバリアフリーや多目的(多機能)トイレを設置するなどの取り組みを行っています。

ダイバーシティ&インクルージョンの理解促進に向けた活動

わたしたちは、「ダイバーシティ&インクルージョン」を目指した組織体制づくりを推進するためには、LGBT、強制労働や児童労働の問題など、国際社会で発生しているさまざまな人権課題について、社員一人ひとりの正しい理解と対応が必要だと考えています。今後も、マンダムでは、グローバルに事業展開を行う企業にふさわしい社員の育成とインクルーシブな社会の構築を目指した社内での人権啓発活動を実施してまいります。

なお、直近の障がい者(法定雇用率)や外国人など雇用の状況については、下記をご参考ください。